札幌の花とカラーのサロン アトリエ FLORET R
フローラルカラーセラピスト森理恵です。
当ブログのご訪問ありがとうございます。

30年近くの花生活を振り返り、今までの歩みを綴っています。
何故、花の仕事をすることになったのか? きっかけや経緯のご紹介です。

最近、「続きが楽しみです♪」「ワクワクしながら読んでいます^^」等のお声を頂き
拙い文章ではありますが、とても嬉しく思っております。
ありがとうございます。

アトリエ FLORET Rの出来るまで…どうぞ、ご一読下さい。

こちらはその⑫です。
これより前の投稿は、花との歩み ←こちらからご覧下さい。

お目通しして頂く前に

初めてのフラワーアレンジメントレッスンでは、若先生から頂いたテキストを見ながら
「ドーム・オールラウンド」を生けてみました。

「ドーム・オールラウンド」

ヨーロピアンアレンジメントの1番の基本型。
ドーム型=半球形
どこから見ても美しい=オールラウンド です。
お花の長さを全て同じに揃えて、放射線状に入れていきます。
背も高くなく、どこから見てもキレイなのでテーブル中央を飾るのに適しています。

360度展開といい、別名四方見(しほうみ)とも言います。
※正面と両サイドを見せる三方見(さんぽうみ)もあります。


自分の作品を作り、先生のお目通しを待つ間、他の方の生けるのを見たり、お話をすることも楽しくて、自分のやりたかったことが出来ることにこの上ない喜びを感じていました。

私よりも早く習い始めたという同い年くらいの先輩は、手慣れていて、難しそうな形にトライしています。
生け花も、私が習った流派とは違うこともあり、お花器の形が違うだけで新鮮でした。
そして何より、お教室に流れている空気が穏やかで、誰もが伸び伸びとお花を楽しんでいるのを感じました。

すると、大先生から「森さん、ちょっといらっしゃいな。」とお教室の隣の大先生のお部屋に招かれました。
机の上にはFAXのプリントが何枚もあり、その横に置かれたレポート用紙に何か書き込んでいる途中の様でした。

大先生は「これはね、お花屋さんから送ってもらった仕入れた花の種類と値段の一覧表。北一硝子で使うお花を注文するために、こうして、毎度花組みをして無駄のない様に注文するのよ。」と書きかけの用紙を見せてくれました。

沢山のお花の名前の横に本数が書かれていています。
更に、その横に「曲のあるもの」や「花のサイズ15㎝以上」などの細かい指示も書いてありました。
お花の名人は、書の名人でもあるかのように達筆なことにも驚きました。

ただただ感心する私に、大先生は色々な質問をされました。
「森さんは結婚しているの?」から始まって、「出身地は?」「ご主人のお仕事は?」など
それらの質問は、嫌味が無く、率直に私のことに興味を持って下さっているお気持ちからのものでした。

そして「先日、北一硝子に見学に来てくれた時の感想は? どんな風に思った??」と聞かれました。

「ひとつひとつのお花が生き生きしていて、どの器にもお花がピッタリ合っていて素敵でした。
私自身がそうでしたが、見た方が気持ちよく幸せになる…そんなお花を生けられるなんて…素晴らしいと思いました。
こんな風に生けられたら楽しいだろうし、私も生けられるようになりたいと思いました。
ずっと、お花を学びたいと思って、念願叶って今日から習うことが出来てとても嬉しいです。
ありがとうございます。」

言葉は違うかもしれませんが、こんな風に答えました。

大先生は、これ以上下がらない…というほど目尻を下げて、優しい笑顔で言いました。

「森さんなら、きっと素敵なお花が生けられるようになるわ!」

「ありがとうございます!! 頑張ります!!」

そう言ったところに若先生が入って来ました。

「あら、色々話していたのね^^ じゃあ、作品を見ましょうね!」

ついに、お目通しの時が来ました。
若先生が、私の作品の前に座って見ています。

きっと、今回は全部抜かれることは無いはず!!(と思いたい!←トラウマかw?)

つづく。

 

花との歩み⑬ トラウマからの解放と大きな学び