札幌の花とカラーのサロン アトリエ FLORET R
フローラルカラーセラピスト森理恵です。

当ブログのご訪問ありがとうございます。
25年以上の花生活を振り返って、今までの歩みを綴っています。
何故、花の仕事をすることになったのか? きっかけや経緯のご紹介です。

こちらはその⑦です。
これより前の投稿は、花との歩み ←こちらからご覧ください。

独学の人と習った人の違い

よく買いに行っていたお花屋さんは、田舎にありながら東京の大田花き市場から直接空輸で仕入れしていたので、当時の花バイブル「花時間」で見たお洒落な色合いのお花や珍しい品種にも出会うことが出来ました。

とは言え、家計を預かる専業主婦の身の上、お花を買う予算は沢山取れず、マグカップに少しのお花を生けたり、家の近くに咲いている野の花を切って生けたりしていました。
小さなブリキのジョウロに野原から摘んできたコスモスをあしらうのがお気に入りでした。

雑誌の写真を見ながら、それなりに似せて配置してみるのですが、なかなか思うようにはいきません。
何故か、どうしてもステキには生けられませんでした。
それどころか、嫁入り修行で習っていた生け花教室での体験を思い出し、苦笑いしてみたり^^;

何かが違う…そうは思うものの、当時の私には、何が違うのか皆目見当もつきませんでした。
※何かが違う…と感じられていたのは、今思うと正解です。何かが分かりかけていたとも取れるからです。

それでも、暮らしの中に花があるということが、心に優しさを届けてくれることを実感することは出来ました。

そんなある春の日、夫の同僚(新婚さん)のお宅にお呼ばれする機会がありました。
案内されたリビングのテーブルの真ん中に、ヤマブキの花がガラスの花瓶に美しく飾られています。
それが、なんとも素敵にセンス良く生けられていることに感心してしまいました。

奥様に「ステキですね!」と伝えると、ドライブに出かけた時に摘んで来て生けたと言います。
しかも、嫁ぐ前の少しの間、札幌でアレンジメントを習っていたと言うではありませんか。

「やっぱり!」と納得すると共に
「あの時私も習っていたらステキに生けられていたかもしれないのに!」という残念な気持ちと
「やっぱりフラワーアレンジメントを習いたい!」という熱い思いが沸き起こりました。

何度となく、この気持ちが繰り返されてきました。
今になって振り返ると、それは、気持ちを盛り上げるだけ盛り上げられていたようにも思えます。
「ね? やりたいでしょ?」
「ね? やりたいでしょ?」と神様に何度も聞かれて、導かれていたような気もします。

したいのに出来ない…というジレンマを感じながらも、途中から始めたアルバイト先の仲間達と過ごした中標津での楽しかった時間は、今もかけがえのない思い出となっています。

そこから調度1年が過ぎた春、夫の転勤が決まり生まれ故郷の小樽へ引っ越すことになったのです。

つづく。

 

花との歩み⑧ 小樽への引っ越しと職探し